派遣法の歴史~21世紀~

20世紀の続きです。

1999年の法改正までは、「求職者を職業紹介する手段としての労働者派遣」を禁止するという法律が存在していましたので、派遣した人をそのまま正社員にするという事が出来ませんでした。この時代は紹介業と派遣業は近い存在でしたが、両者とも職業安定法の例外という扱いだったので、自由度は低かったです。

2000年
許可基準が改正され、紹介予定派遣が可能になりました。

2004年
2000年の年末に可能になった紹介予定派遣は新たに「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」にて法整備され、法律上の制度となりました。派遣法では就業前に就業先での事前面談は禁止されていましたが、この法律では、就業前の面談が可能になりました。しかしながら、派遣法の抜け道として使われない為、紹介予定派遣は紹介予定派遣としてのルールが新たに出来ました。

この年に派遣禁止事業の中から製造業が消え、ネガティブリストは4業種になりました。
4業種は下記の通りです。
港湾運送
建設
警備
医療

2006年
禁止事業であった医療系も一部で派遣が解禁されました。
また派遣の受け入れ期間等も緩和されました。

2007年
1年だった製造業への派遣が3年に延長されました。

2012年
・日雇い派遣の禁止
・グループ内企業企業への派遣の規制
・離職した労働者を1年以内に派遣労働者として再雇用する事の禁止
・派遣料金と派遣賃金の差額(マージン)の情報公開の義務化

政令26業種を28業種に整頓しました。

2015年
派遣法の改正

こちらの改正が一番最新の改正になりますので、こちらも別記事にしようと思います。
派遣法の歴史~2015年~

派遣法の歴史~20世紀~

派遣法は施行されてから世の中の流れに合わせて色々な改正が行われました。

今の派遣法をより詳しく知る為にも、昔の派遣法を知っておくことは大切です。

改正された年と合わせて内容を列挙していきます。前半戦は20世紀の派遣法です。

1986年
ビジネスとして派遣業を行う事が可能になりました。
派遣会社は派遣法にのっとり13業種の特別な職種に対し労働者を派遣する事が出来るようになったという事です。この時代は日本は景気が良く、人がいればいるだけ儲かるという時代背景がありました。そこで今人が欲しい!すぐ欲しい!という企業に向けて1年間という期間限定で人を派遣出来るという法律が制定されました。
13職種は下記の通りでした。
ソフトウェア開発
事務用機器操作
通訳・翻訳・速記
秘書
ファイリング
調査
財務処理
取引文書作成
デモンストレーション
添乗
建設物清掃
建築設備運転・点検・整備
案内・受付・駐車場管理等

1986年
同年、13業種が16業種に拡大されました。
増えた3業種は下記の通りでした。
機械設計
放送機器等操作
放送番組等の制作
テレビ局が力を持っていた事が伺えますね。無理矢理増やした感がありました。

1996年
正社員として採用する事がなかなか難しい業種を中心に16業種から26業種に拡大されました。更に以前の業種も拡大されました。
新26業種は下記の通りでした。
ソフトウェア開発・保守
機械・設備設計
放送機器等操作
放送番組等演出
電子計算機等の事務用機器操作
通訳、翻訳、速記
秘書
文書・磁気テープ等のファイリング
市場等調査・調査結果整理・分析
財務処理
契約書等取引文書作成
機械の性能・操作方法等に関するデモンストレーション
添乗
建築物清掃
建築設備運転、点検、整備
案内、受付、駐車場管理等
化学に関する知識・応用技術を用いての研究開発
事業の実施体制の企画・立案
書籍等の制作・編集
商品・広告等デザイン
インテリアコーディネーター
アナウンサー
OAインストラクション
テレマーケティング営業
セールスエンジニア営業
放送番組等における大・小道具

ソフトウェア開発に保守も加わったり、機械設計に設備設計が加わったりと、単純に10業種増えたというよりは、新たに26業種が発表されたというイメージです。かなり幅広い分野で派遣が行えるようになりました。

1999年
今までは指定の業種のみを許可するというルールでしたが、この年にガラっと変わりました。指定業種の許可を廃止し、基本全職種OKで、指定業種のみ派遣禁止という事になりました。ポジティブリストがネガティブリストに変更されたという事になります。
派遣禁止業種は以下の5業種でした。
港湾運送
建設
警備
医療
製造

20世紀はここまでにします。

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